子供というファンタジーの住人。

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「おこらないでね」

という前置きから、子供の話がはじまることがあります。

そのときも、たしか、そのようにして娘の話がはじまったのでした。

娘が小学6年生のときです。

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娘の話してくれたこと

駄菓子屋さんイメージ

「おこらないでね、ぜったいおこらないでね」

2人きりのときに、娘がこんなふうにいって、話しはじめました。

娘が小学6年生の10月頃でした。

娘がいうには、じつは夏休みになんどか子供だけで駄菓子屋さんに行っていたのだといいます。

(娘の小学校では子供だけでショッピングセンターに行ってはいけない、という決まりがあって、小6当時、娘は近所のスーパーはおろか、コンビニにもひとりで行ったことがありませんでした)

その駄菓子屋さんは、学区外にあり、わたしはそんなところに駄菓子屋さんがあるのを知りませんでした。

娘はAちゃんといっしょに駄菓子屋さんに行ったのですが、AちゃんはBちゃんからそこに駄菓子屋さんがあるのを聞いたのだといいます。

(子供同士のあいだだけでひそやかに伝えられる駄菓子屋情報ってなんだかファンタジーめいている、と思いませんか? 娘もまたその一員に加えてもらえたという感動)

その駄菓子屋さんには、おばあさんがひとりいて、せまいお店らしいのですが、店のすみには食べる場所もすこしだけあるのだそうです。

娘が行ったときには、ほかの小学校の子供が数人と、たまにお母さんといっしょに買いものをしている小さい子もいたといっていました。

夏休みのあいだ、図書館に自転車をおいて、歩いて駄菓子屋さんに行ったこともあれば、自転車で駄菓子屋さんに行ったこともあるというのです。シラナカッタヨー

駄菓子屋さんのある場所は、交通量の多い旧道で、歩道がせまいのです。

自転車はどこにおいたの?(迷惑な場所においてないだろうか、という心配)とたずねたら、歩道に出ないようにみんながすみっこに自転車を置いているのだ、と娘は答えました。

子供の、そういう気づかい(たぶん、ほかの子供がそうしているのを見て、真似していると思われる)を聞くと、娘の成長ぶりに感動すら覚えます。

さて、このうちあけ話で娘がわたしに伝えようとしたことは、といいますと。

娘は遊びに行くときにお財布を持っていかないので、友達と駄菓子屋さんに行ったときにもなにも買えなかったが、こんどはその駄菓子屋で買いものしたいんだけど、いーい? という話でした。

学区外、駄菓子屋、子供だけの買いもの、というスリルです。

「いいよー」

娘の話を聞いて、感想

娘がこういうことを小学生のうちに体験できてよかったなー、と思います。

わたし自身は、子供のとき近所にむかしながらの駄菓子屋さんがあって、そこで買いものをしていました。

そういうたのしみを知っていました。

でも、いま住んでいる場所には大手スーパーくらいしかなくて、個人商店なんてないのです。

それで、娘から駄菓子屋さんの話を聞いたときに、そういう内緒の話を教えてくれる友達ができたことのよろこびと、娘が感じたであろう興奮に胸をおどらせたわけであります。

よかったね。

親が知らない場所での、多少のスリルや背徳感は小学生のうちに体験しておくべきだよ、と。

それから、そうした出来事をかような母親に話していただけた、ということですね。

ありがてぇありがてぇ、と思いつつ、耳をかたむけたのでした。

ではまたー。

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