まー、あのー、例によって例のごとく、むかし小耳にはさんだ話なんですけどォー。
えー、話してくださったのは、姑さんと仲のよくないほうのお嫁さんです。
立場的には兄嫁の人です。
そして、弟嫁の人がお姑さんと仲がよかったんですね。
ケチ同士、気が合ったからね。
兄嫁さんはさいしょ同居していて、のち別居。ムリモナイ
別居後の話もおもしろいんですけども。
バブル時代にそんなことが起こっていたんですか? という。
でもまァ、いつの時代も、嫁姑問題はございますわな。
ケチ同士なかよしの嫁姑関係が、一転したひとこと
わたしの聞いた話ですと、兄嫁さんは浪費家です。
浪費家といってもね、じっさいのところはつかう分だけは稼いでいる人です。
だから、まー、つかってもいいんじゃないのォ、自分で稼いだお金なんだし。
華やかな人なんですよね。
でも、ケチなお姑さんというものは、お嫁さんが自分で稼いだお金だとしても、浪費は浪費、ゆるせないらしいのです。
というわけで、兄嫁さんとお姑さんは気が合いませんでした。
そのあたりは、ケチとか浪費家とか関係なく、よくあることです。
で、いっぽうの弟嫁はといえば、ケチなお姑さんがほめるくらいのケチで、ケチ同士気が合って仲よしだったのだそうです。
疎外される兄嫁さん。
ところが、あるとき、お姑さんが入院しました。
兄嫁さん、弟嫁さん、と家族中がお見舞いに行きます。
「それがね、弟嫁がお見舞いに来てなんていったと思う? 『車代ください』だって。さすがのお義母さんもそれを聞いたら、いやになっちゃったみたいね」
入院先は県内の病院です。
「(お義母さんが)『わたし以上のケチだよ』って弟嫁をほめたこともあったのにね。自分がそんなこといわれたからって、怒ってるのよォ」
と兄嫁さんはいうのでした。
ケチな人は、他人のケチが自分の身に降りかかってくるのをゆるせない。
ということでしょうか。
他人のケチみて、わがケチなおせ、みたいな。
そのお姑さんも、すでに鬼籍に入っておられます。
ではまたー。