先日、息子がへそを出したまま、眠ろうとしたので。
森の動物たちが、けけくんのへそをねらっている話をしました。
けけくんのへそは、えもいわれぬ香りがするんだって!
息子「えもいわれむ、ってなに?」む→ぬ
母「えもいわれぬ……なんともいえないいい香り! ってことだよ」
※以下、となりでヘソを出している息子へ話したおはなし、個人的な育児日記のような。
もりのどうぶつたち
もりのくまたちがやってきて、けけくんのヘソを見つけました。
「くんくん、とってもいいにおい。ひとつもらっていこう」
モギッ。
くまたちは、けけくんのヘソをもっていってしまいました。
「おいしそうだねぇ」
「たべようたべよう」
「あむぅ」
(と、とつじょ、母の語りに、けけ乱入し「パン! パン!」といい放つ。パン、パンとは銃の音なり)
ぱたり。
そこへ、くまばあさんがやってきました。
「ああ、ありがたい、ありがたい。いきて、けけくんのヘソを手にいれることがてきるとはねぇ」
くまばあさんはけけくんのヘソに手をあわせておがみました。
「じゃ、いただきます。あーん」
(と、とつじょ、母の語りに、けけ乱入し「パン! パン!」といい放つ。パン、パンとは銃の音なり)
ぱたり。
すると、ちいさなくまたちがあつまってきました。
「なんだか、いいにおいがするとおもったら、けけくんのへそだ!」
「くんくん」
「ぺろぺろ」
(と、とつじょ、母の語りに、けけ乱入し「パン! パン!」といい放つ。パン、パンとは銃の音なり)
ぱたり。
そのようすをじっと見ていたのは、たぬきです。
「あぶないあぶない。どうやら、あのけけのヘソってやつは、ワナだぞ。においにつられてヘソにちかづけば、とたんに撃たれちまうらしい。なんともいいにおいだが、手をだせば……いのちはない」
しかし、そのたぬきのよこをかけぬけていったのは、きつねです。
「ワナとわかっていようともッ、そこにけけくんのヘソがあるかぎりッ、たべずにはいられないッ!」
きつねはものすごいはやさで、けけくんのヘソに手をのばしました。
「よっしゃー」
(と、とつじょ、母の語りに、けけ乱入し「パン! パン!」といい放つ。パン、パンとは銃の音なり)
ぱたり。
ヘソは食べられたくない
母「けけくん、ヘソしまった?」
息子「しまった」
母「そっか。じゃあ、おやすみなさい」
母子、就寝す。
たとえ、おはなしのなかでも、自分のヘソがぬすまれて、食べられてしまうのはいやみたいです。
食べられても、また生えてくるんだよ、といったのですが。
ではまたー。