いまさら、という気がしますが。
本もだいぶ処分したのですが、これはもう手に入らないだろう、というものは捨て活からはずして考えていました。
その筆頭が、小泉喜美子の「血の季節」でした。
高校生のときに、「吸血姫美夕」を読んで、そのあとがきにタイトルが挙がっていたのです。
当時はふつうに書店の店頭にならんでいましたが。
その後、ジョン・ディクスン・カーの「火刑法廷」を読み、ボワロー=ナルスジャックの「死者の中から」を読みました。
「死者の中から」は探すのに苦労しました。
タイトルを知ってから、5年ほどたって、たまたま入った古本屋で背表紙を見つけたときの驚きといったら。
小泉喜美子の「血の季節」が復刻されてたからって捨て活できないわけだが
本の捨て活かー、でも絶版本だし。
そう思って検索したら、今年(2016年)の8月に復刻されてるんですよ、「血の季節」が。
まーね、小林信彦の「横溝正史読本」だって、復刻してるからね。
何年かまえに「弁護側の証人」が店頭に平積みされていたのを見たときも驚きましたが、そんな流れもあってか、リバイバルは起こるのだ、と。
仁木悦子の作品も、一時期ほとんど絶版だといわれていて、もっと評価されていいのにね、って話だったんだけど(小説として、江戸川乱歩賞を初めて受賞したのは仁木悦子なんですよね)、あたらしい装幀で出ていたのを知りませんでした。
「血の季節」といえば、バロネス・オルツィの「紅はこべ」を読むきっかけになりましたし。
ああ、まったく、読書は連鎖します。
そして、いま検索してみるとバロネス・オルツィの「隅の老人」の完全版が出てるじゃないですかッ。
しかし、その金額に、40代主婦は目を見張ったのでありました。
挿絵はいらないのでー、文庫本でいいですからー。
まー、いまどきは文庫本でもお高うございますけどね。
そんなわけで、本に手をつけるとおわりが見えません。
朝刊1面記事の書籍広告に「血の季節」を見つけて驚いた朝に。
ではまたー。