わたしが出入りしていた先のお店の従業員さんが話していたこと。
還暦に近い女性ですが、仕事がら若く見えるのです。
ひとまわりほど年上のご主人がいて、夫婦仲はとてもよい。
(年齢差があって、かわいがられている感じの愛され感です)
そろって、いっしょに食べるほうがいい
けれど、その女性がつくづくこういったのです。
「手作りの料理をつくって、お皿に盛って、ラップをして冷蔵庫にいれて、ね。それを、主人がお昼に食べるの。自分は外に働きにいっているけど、主人にはちゃんと手料理を食べさせているわけ。でもね、そうじゃないの。そうじゃなかった。たとえ、コンビニのお弁当でもね、夫婦がそろって、いっしょに食べるほうがいい」
その話を聞いてからも、女性はお店で働きつづけていました。
わたしがその店に足を向けなくなって、それからどうなったのかはわかりません。
年をとったら、夫婦はおたがいしかいない、ともいっていました。
夫婦の1対1。
年寄りがそれぞれ寄りそって、ささえあって暮らしていく。
子供たちが独立して、孫が生まれる世代の話です。
遠いと思っていた先の話が、だいぶ近づいてきました。
子供の独立という山場があるので、まだまだ先ではあるのですが。
外からだけではわからない夫婦のありかたを考えさせられました。
それから、やとわれて働くということを。
やめさせてもらえない雰囲気だったわけです。
定年のない仕事だからこそ、自分で決めなければならない。
立つ鳥跡をにごさず、といいますが、にごさなければ立ち去ることのできない場所もあります。
アットホームな職場って、聞こえはいいけれど、たいせつにするべき家庭はほかにありますからね。
ではまたー。