パトリシア・ハイスミスの、ですね。
えーと、柿沼瑛子さんが翻訳していたので、あ、ガチだ、と思ったのですが、ラスト近くで、この探偵が殺されるのかな、って期待してしまいました。
だって、別名で発表したっていっても、ハイスミスだし!
ハイスミスだし、殺人を期待して読みすすめていた自分がいました。
殺人はなかったです。
キャロルの着ていた服への言及があって、服って、その人自身の個性、あるいはすべてだったりします。
出会うとき、目に飛び込んでくるのは、外見でしかないからね。
内面が外見ににじみ出てくるにしても、だよ。
それで、キャロルの、また主人公自身の服装についても言及されているわけですが、偏見かもしれませんが、こういう点にこまかい描写があるのって、女性の作者ならではかな、と思っていて、O嬢やエマニュエルでも服の描写があって、まあ、そういうの、好きなんです。
出会ったときの印象が強烈なとき、その服装もたいせつで、だから、またその服を、あなたらしい、あなたそのものであるというような服を着てほしいと望む。
恋愛における、そうして2人はしあわせに結婚しましたとさ、というようなおわりかたでなく、希望があって、でも、破綻と修復をくり返すであろう未来に飛びこむような、そんな感じです。
破綻に終わる人間関係もあれば、破たんと修復をくり返しつつ添いとげる人間関係もあって、修復に値するか、と。
映画化のおかげで、さくっと手に入りやすくなったのかな。
図書館に予約していたら、忘れたころにメールがきました。
映画は、見てないです。
登場人物の外見はよさげな、このみな感じがします。
ではまたー。