『ドーベルマン刑事』について、夫の記憶というもの。

警察イメージ 本のこと
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夫の記憶というか、人の記憶ってそういうものだよね、というくらいの話です。

たまたま、『シャブ刑事』というタイトルのマンガを見かけて、これはヤバイ、あきらかにこの刑事がシャブやってます感があってヤバイ、と手近にいた夫に話したアラフィフ妻です。

ほらあの、麻薬犬の、薬欲しさにお仕事にはげむ麻薬犬みたいな、吉田戦車さんの4コマにあった、あんな感じの。

そういうヤバさについて話していたところ、四半世紀を生きてきた夫が『ドーベルマン刑事』について語り始めたのです。

『ドーベルマン刑事』のヤバさについて、です。

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『ドーベルマン刑事』は連載第1回からヤバかった

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夫がいうには、『ドーベルマン刑事』は、連載の初回にハイジャック犯を捕まえるのですが、そのやり方がすごかった、というのです。

夫「肛門から銃を出すんだよ」

妻「え?」

夫「ハイジャック犯が、飛行機を着地させたあとで、主人公に裸で来いっていうんだよ。武器とか持ってこないように」

妻「かしこいな犯人」

夫「だけど、ドーベルマン刑事は肛門の中に銃をかくしてて、それで犯人をやっつけるんだよ」

妻「え……。背中にガムテープで貼りつける、とかでなく? あ、それだと一回転しろっていわれたら、バレちゃうか」

(先端だけ入れることによって、いちもつの陰に隠れるマンガ表現状態、などでなく?)

夫「そういう描写はなかった。一回転もしなかった。で、……しかも、ふつうの銃じゃなくて、……マグナムなんだよ!」

妻「えッ!」

(これは……、振り切っちゃってるマンガだな)

マグナムっていったら、よくわからないけど、大きい銃ってことですよね。

愛用のマグナムを肛門から取り出して、ハイジャック犯をやっつける、という……?

これは、ハイジャック犯もびっくりだわ。

おまえ、それをどこから……って、なるよなァ。

妻「ハー。すごいね、むかしの少年ジャンプは、そんなマンガを載せてたんだね」

夫「いや、少年ジャンプじゃないでしょ」

妻「むかしのジャンプは、いまみたいにいろいろ種類なかったから、連載してたのは週刊少年ジャンプだよ」

夫「……そうかー。すごいな」

『ドーベルマン刑事』が小学生に与えた衝撃

夫は、自分でいっておきながら「全裸で肛門からマグナム」はさすがにすごすぎる、思ったようです。

とはいうものの、これまで夫の記憶の中ではずっと、ドーベルマン刑事は「肛門からマグナム銃を取り出したとんでもない刑事」でした。

しかし、あらためて言葉に置き換え、口頭で妻に伝えたとき、「肛門からマグナム」はいかにも無理がある、と夫も感じたのでしょう。

夫は「ほんとうは肛門じゃなかったかも……」と弱気な発言をしました。

夫は自分の記憶に不安になっていましたが、わたしは肛門からマグナムも少年マンガ的にはありなんじゃないか、と思っていました。

少年マンガってトンデモな設定だったりするし、肛門からマグナムを取り出すときに欄外にもっともらしい解説を書いたりして、まじめに語ったりしていたんじゃないか、と思ったんですね。

妻「んー、仮にそうだとしても、当時、それを読んだ小学生(夫のこと)が、「こいつ、銃を肛門から取り出した!」と受け取るような表現がされていたわけだよね。肛門から銃は、小学生には衝撃だよ。連載第1回でそれやったら、そりゃあインパクトあるよ」

そう、連載第1回は、たいせつなつかみだからね。

そういう意味で、『ドーベルマン刑事』の全裸で肛門からマグナムは、トンデモだけど、正しいよね。

そう思ったアラフィフ妻です。

そして、いまどきは検索すると正解が出てくるよね。

『ドーベルマン刑事』の真実

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けっきょく、人の記憶は当てにならない、ということですね。

全裸のドーベルマン刑事が、尻の穴から取り出したのは「小型の飛び出しナイフ」でした。

飛び出しナイフだから、刃をしまった状態でお尻の穴に入れておいたんだよ、しかも小型だからね、となにげに主張しています。

ドーベルマン刑事は、それを犯人に投げつけ、それを契機に反撃してやっつけた、という話の流れでした。

夫が言っていたとおり、ドーベルマン刑事は全裸の肛門の中に武器をしまっておいたけれど、マグナムではなく、飛び出しナイフ。

飛び出しナイフが、どこでどう銃器に……しかも、マグナムに変容してしまったのか。

記憶って、こわい。

夫は、「肛門からマグナム」ってすごく力説していたし。

おそらく当時、小学生だった夫にはとてもショッキングな肛門だったに違いないのです。

いつごろから、飛び出しナイフがマグナムにすり変わってしまったのでしょうね。

そのおかげで、わたしは素で大笑いして、検索している最中も「原作が、武論尊先生か。さすが、しょっぱなからかましてくれるなァ」などと、たのしかったです。

しばらく思い出し笑いをするくらいには、「全裸で肛門からマグナム」の衝撃がつづきました。

これまで『ドーベルマン刑事』って、犬のドーベルマンを相棒に連れた刑事さんの話だと思っていたんですよね。

相棒の犬なんかいない、と夫におもいきり否定されました。

そういう思い込みとか、記憶ちがいとか、まー、いろいろありますよね。

おもしろかったです。

ではまたー。

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