保育園を転園したい理由は自宅との距離にありましたが、結果的に転園してよかった息子の事情。

すべり台イメージ 保育園のこと
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現在、小学2年生の息子は、一時保育のときのかよった保育園をふくめて、3か所の保育園にかよいました。

時期的には2012年の5月から2014年の3月の話になります。

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一時保育から始まった息子の保育園通い

すべり台イメージ

2012年の話です。

息子のはじめての保育園は、一時保育でした。

わたしが住んでいる場所の一時保育というのは、月に7日まで、どんな理由であれ、預けることができるのです。

美容院に行きたい、育児につかれた、そんな理由でも預けることができる、というありがたい制度でした。

 

認可保育園のおこなっている制度なので、3歳児以上なら1日1200円(当時)でした。

息子は毎回、半日利用で、月に14日間お世話になりました。

3歳を過ぎた5月から約4ヶ月、息子は一時保育を利用しました。

保育園への正式な入園が9月に決まった

一時保育を利用しているあいだにも、保育園の入園希望を出していて、9月から正式に保育園の入園が決まりました。

でも、その保育園というのが、自転車で20分、徒歩(3歳児の手を引いて)だったら1時間は覚悟しなければならない場所でした。

市の担当者から電話を受けたとき、正直、なやみました。

でも、担当者の女性に「場所は不便かもしれないけれど、とりあえず入園して、転園届を出しておくといいです」という話をうかがって、入園をきめました。

 

運のいいことに、わたしたちの住んでいる地域は、待機児童をゼロにしようとやっきになっていて、あたらしい保育園をつぎつぎと作っていたのです。

息子の正式な入園が決まった保育園は、2012年の春に開園した、園庭のない、少人数制の保育園でした。

駅前の保育園ですが、その駅自体あまり利用されていない、という立地条件でした。

 

おそらく、何人かの人は辞退して、それで息子に番がまわってきたのではないかと思います。

というのも、そのとき、わたしたち夫婦はおたがいに無職だったからです。

いま思うと、考えられないことです。

両親が無職といったら、入園基準のポイントはかなり低いはずですから。

保育園の入園が正式に決まった息子は、お昼寝の時間におもらしがつづいた

そんなこんなで、どうにか息子は正式に保育園の入園が決まりました。

 

しかし、息子はその保育園で、毎日のようにお昼寝の時間におもらしをしていました。

家ではもらさなくなっていたので、ふしぎだなー、と思いましたが、あたらしい保育園だからようすがちがうのかな、くらいに思っていました。

 

そんなある日、保育園の先生と話をしていて、わたしが「家ではもらさないんですけどねー、ハッハー」といったら、先生がおどろいたのです。

(先生)「家ではもらしてないんですか?」

わたしもおどろきました。

 

その帰り、息子にたずねました。

息子がいうには。

先生が「おひるねの時間は起きちゃいけない」といった。

おしっこがしたくなったけど、起きちゃいけないから、トイレに行けなかった。

 

息子の話を聞いて、かわいそうなことをしたなー、と思いました。

息子はまじめに、言葉どおりに受けとって、おもらしをするしかなかったわけです。

それで、息子から聞いた話を、わたしが先生に伝えて、息子はおひるねのまえにトイレに行くようになりました。

それで、息子の連続おねしょはなくなったのです。

保育園での息子はまったくしゃべらない子供だった

しかし、わたしはまだ、保育園での息子のようすをまったく知らなかったのです。

まー、気にしてなかったんですね。

だって、さらっと部屋に入っていくし、泣かないし。

まえの保育園でも、そんな感じだったし。

娘もわりとそんな感じだったので、そんなものだと思っていました。

 

でも、じつは息子は、保育園でしゃべらない子でした。

いまだによくわからないのですが、まったくしゃべらなかったらしいです。

ほかの園児から「息子くんはどうして、しゃべらないの?」とわたしがたずねられたくらいに、しゃべらなかったみたいです。

保育園で見た、しゃべらない息子の考えた「いちばんこわいかお」

わたしが、息子が保育園でまったくしゃべっていないことを知ったのは、12月に保育見学をしたときです。

夕方のお迎えの時間に、お部屋に入って、自分の子供のふだんのようすを見ましょう、というイベントでした。

ひとりの先生がまえに立って、手あそびと紙芝居を組みあわせて、園児たちに見せていました。

しかし、息子だけは背中を向けて、下をむいて、おこった顔をしているのです。

 

わたしは息子のそんな顔を見たことがなかった。

たぶん、その顔は「ぼくのかんがえる、いちばんこわいかお」だったのです。

そうやって、先生に話しかけられても、こわい顔してがんばっていた。

 

これには、わたしもさすがにまいった。

というのは、集団生活において、ちょっと外れちゃう子、ひとりでぽつんと遊んでいたりする子。

そういう子供がいるのはわかっていました。

そういう子供がいてもべつにおかしくない、あたりまえのことだ、と思っていました。

でも、自分の子供がその立場だと、ほんとうに、ちょっと、こまってしまった。

 

わたしが息子本人にたずねると、いつもの息子で「うん、あのね」とかわいらしく話す。

でも、保育園ではそーじゃーない、らしいんだな。

とにかく、しゃべらない。

口をきかない。

 

先生から聞いた話だと、息子は、入園当初からひとこともしゃべっていませんでした。

でも、ひとつ年上の○○ちゃんは、息子くんみたいな子が好きで、なにかとめんどうを見てくれて、息子くんも○○ちゃんをしたっています、ということでした。

そ、そうかー。

保育園の転園が決まり、よかったこと

本人に聞いても「わかんないけど、しゃべんない」

そしてそのまま、息子は4月に別の保育園に転園が決まります。

どーしよー、と思ったのですが、環境を変えたら、息子も変わるかな、と思って。

それに、息子をかわいがっているという○○ちゃんは卒園しちゃうからね。

 

さらに、息子にはこんなことがありました。

3月にわたしが保育園へお迎えに行ったら、息子が「おなかがいたい」というのです。

(母)「先生にはいったの?」

(息子)「いってない」

(母)「そっか。いえなかったかー」よしよし。

 

だよねだよね、おなかがいたいからって、いままで話してこなかった相手に、いえるわけがないよね。

転園手続きをしたあとのできごとでした。

体調が悪いのを先生に伝えられないのはまずいなー、と思ったし、転園を決めてよかったなー、とも思ったのです。

保育園の転園が決まって、あたらしい保育園で面接したときのこと

転園手続きのとき、わたしは息子といっしょに、あたらしい保育園で面接をしました。

保育園には担任になるという若い女性の先生がいて、わたしはいまかよっている保育園で、息子がまったくしゃべっていないことなどを話しました。

息子はしかられることに敏感で、わたしや夫ならともかく、ふだんいっしょに暮らしていない祖母に注意されたら、それだけで泣いてしまうような子供でした。

 

そういう話をしたあとで、息子には4月からあたらしい保育園へかようことを伝えました。

すると息子は、「いつから行くの? すぐ行きたいな。好きな人がいるからね」

といったのです。

好きな人、というのは面接をした担任の先生のことです。

この変わり身の早さには驚かされました。

 

あとになって思ったのは、あたらしい保育園に好きな人がいる、といったのは、いまかよっている保育園にはきらいな人がいる、という意味だったのかもしれない、ということです。

きらいな先生がいる保育園にたいしての、好きな先生のいる保育園、だったのではないかと。

 

まー、当時の本人にたずねても答えてくれませんでしたが。

保育園を転園した息子はあたらしい保育園でしゃべるようになった

転園先の保育園は、またしても4月に開園したばかりの保育園でした。

さすがに年長さんの人数は少なかったですが、息子の入った年中さんは20人いて、10人ずつ2クラスに分かれていました。

もっとも近所に姉妹園があって、わたしは知らなかったのですが、そこから転園してきた園児たちも多かったみたいです。

 

あたらしい保育園にかよい始めて数日後に、先生から、息子がしゃべっていることを確認しました。

転園直後の息子は、以前の保育園にあった、公園への長い散歩がないのが不満だったみたいですが、じき慣れました。

以前の保育園は、園庭のない保育園だったので、保育園から出て日替わりでいろいろな公園に出かけていたのです。

 

息子があたらしい保育園に入園してから、数ヵ月たったころ、保育園の玄関さきで見知らぬ保育士さんから声をかけられました。

わたしは気がつかなかったのですが、その保育士さんは息子が一時保育の保育園にかよっていたときに、担当したことがあったのだそうです。

 

その保育士さんの話だと、一時保育の保育園での息子は、「ものすごくおとなしくて心配していたんです」とのことでした。

「でも、ここの保育園で息子くんが元気に遊んでいる姿を見てよかったと思いました」

 

ほんとうに、冷や汗が。

ものすごくおとなしい、というのはもしかするとしゃべってなかったのかもしれないし、いつもずっとすわって床を見つめていたのかもしれないし。

そもそも、そうしたことを通りすがりに見かけた、母親のわたしにわざわざ伝えた、伝えたくなった、ということはよほど息子の印象がつよかったのかもしれないと、いまさらながら冷や汗が。

 

息子はそんなこと、ひとこともいわないわけですし、保育園からの連絡はおしっことウンチの回数だけでした。

一時保育だから、連絡帳もなかったし。

わたし自身がまったく気にしてなかったんですよね、息子はまったく平気だと思っていました。冷や汗が。

保育園の転園を決断してよかった

そんなこんなで、3か所の保育園を経験した息子は、3か所目の保育園に2年通園し、無事に卒園しました。

もしも、少人数の保育園で息子がしゃべり、元気に遊んでいる話を聞いていたら、転園は考えなかったかもしれないです。

 

いや、正直なところ、電動自転車で20分かけて冬に通園するのはつらかったし、雨のなか歩いて帰る1時間もたいへんでした。

でも息子が「この保育園が好き、ずっとかよいたい」といっていたら、自転車通園の覚悟をきめて、2年半近く少人数の保育園にかよっただろうと思います。

でもでも、やっぱり、転園して、思いきって環境を変えてよかったです。

転園できる保育園があって、よかった。

 

もしかすると、息子は、自分が保育園でしゃべっていないこと、保育園でおこったかおをしていることを、わたしに知って欲しかったのかもしれない。

自分の口ではいえないけれど、いつか知って欲しかったんじゃないかな。

 

そういうことを考えていくと、息子にはほんとうにすまないことをしたと思います。

保育園についていまも思う不思議

それにしても歩いて5分とかからない場所に保育園がふたつあるというのに、なんでそっちに入れないのか、と。

わたし以外にも子供を2人連れて30分かけて歩いて通園しているという保護者ママさんがいて、気休めでも転園届出したほうがいいってすすめたけれども、どうなったことか。

通園方法の徒歩、自転車、自動車ってちょっと考慮してもらえないものかと思う。

子供2人を電動自転車にのせて、さらに妊娠中だった保護者ママが、出産後におんぶして4人乗りで通園してきたときにも、そう思ったのですが。

ポイント制とか平等とか、もうよくわからない。

 

まあ、でも、当時は保育園に入れただけ、とても運がよかったのですけれども。

とりあえず入園してから転園するといい、と教えてくれた担当者の方には感謝しています。

 

ではまたー。

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