こればっかりは、その家の家風というか、考え方というか。
わたしは自分の家があんなふうだから、夫の家のああいうのが、どうにも居心地が悪いのです。
そう、お墓とか仏壇のこと。
お墓参りに行ったよ
うちの実家って、帰省したら、さいしょにすることは仏壇にお線香をあげることなの。
で、朝起きたら神棚、仏壇に手を合わせてから、ごはんなの。
わたし、生まれたときから、そういう暮らしのなかにいたの。
だから、幼稚園のときからマッチすって、線香に火をつけて、振って消して、ってしていたの。
だって、仏壇には、母が生まれるまえに戦争で死んじゃったおじいちゃんがいるから。
まー、そんな家で育ったので、夫の家の仏壇のあつかいが見るにたえないのです。
というか、夫の家って、仏壇を置いている部屋はたいてい閉め切られているから、仏壇の存在を忘れてしまうんですよ、ね。
夫の実家の仏壇は、居間のとなりの部屋に置かれています。
3年ぶりに帰省したら、その部屋がさらにパワーアップして、義兄の着替えとお菓子といろいろで散らかり放題になっていました。
というのも、居間と仏壇のある部屋のあいだの襖が、義兄の定位置のうしろにあるため、襖を開けてはお菓子を取り出すのにちょうどいいみたい、なのです。
つまり、仏壇のまえが、義兄のお菓子とかコードとかいろいろでごっちゃりしていて、さらに部屋全体に義兄の私物がひろがって、部屋をあけ放つことができない状態になっていました。
しかたがないので、お線香をあげるのも身体をななめにして立ったまま、中腰で手を合わせて拝んできました。
夫の実家の仏壇については、「これはあんまりだなァ」と思ってしまうのですが、まー、そういう家ですし、わたしがあれこれいうことではない。
でも、せっかくひさびさに帰省するのだから、お墓参りとお墓掃除をする気持ちでいました。
お墓参りとお墓掃除
ほんとうは親子4人でお墓参りに行くつもりだったのですが。
お墓参りの前日、お墓のちかくを散歩するついでに、お墓まで足をのばしたところ。
息子が泣いてしまった!
む、息子、ナイーブだから!
行きたくなかったって。
あやまって、なだめて、その場をおさめた40代母です。
こわかった、みたいです。たぶん。
そもそも田舎のお墓だから、川沿いのがけの斜面にあって、木々がうっそうと茂って、苔むしたお墓もあって。
そりゃあ子供からしたら、こわいよね。
息子ってば、「死んだらどうなるの?」なんて考えてしまう男の子だからなァ。
って、2年前の質問だから、小学3年生のときよ?
息子のナイーブさを目の当たりにして、ちょっと、これはいかんな、と思いまして。
自分のお墓参りとお墓掃除をしたい気持ちを、子供に押しつけたらいけないなぁ、と。
それで、家族みんなでこだわらずに、早朝に夫婦2人でお墓参りとお墓掃除をしました。
夫の実家のお墓は、あたらしいお墓を中心に、古いお墓がならんだかたちになっています。
そして、古いお墓は、むかしっぽい石のお墓なので、苔が生えていました。
苔の生えたお墓って、風情があるといえばあるかもしれないけれど、無縁仏じゃあるまいし、ご先祖様のお墓に苔が生えているのはいただけないなァ、とむしりました。
お墓のある場所が場所だけに、苔が生えやすいのかもしれません。
しかも、お寺の敷地内とかじゃないから、お水も汲めないし、ペットボトルに水を入れてお墓掃除に持っていきました。。
実家からお墓までは歩いていける距離だけど、場所が場所だし、帰省していた夫がお墓参りをしなかったのも、無理はないかもしれません。
お墓のある場所がうす暗いがけのようなところだし、たしかにひとりで行く気にはならないかもー、ですね。
うちの実家と正反対で、お義母さんが熱心じゃないからなァ。
ま、気にかけていたお墓参りができてよかったです。
わたしが、したかったんですよね、けっきょく。
ではまたー。